2010年08月25日

そばめし発祥のお好み焼き店

From NV1

お昼どきに新長田へ行きましたので,創業51年の「そばめし発祥の店」で昼食。


まず,お好み焼きを注文。

100825a青森・お好み焼き焼成中.jpg

小麦粉の薄い生地の上に,キャベツ,粉かつお,天かすをのせて,さらに具材(ぼっかけ:牛すじ煮込み,豚肉など)を加えます。また,その上に生地をかけて,裏返し,両面をしっかりと焼きます。

生地と具材を混ぜ合わせてから焼く関西風(大阪風)でもなければ,野菜やそば等の具材をたくさん重ねて焼く広島風でもなく,店内には「長田焼き」の表記が見られます。
表面はこんがりのシンプルな薄焼きで,関西風や広島風と違って軽く食べることができます。

100825b青森・皮すじ焼き.jpg


横浜から来た同行者もおり,折角の機会なので,そばめしを追加。
100825c青森・そばめし調理中.jpg
固めのご飯とそばを入れ,そばを刻んで,かつお粉をふり,ぼっかけをのせて,具材を加え,最後にソースで味付けして,できあがり。こちらもシンプル。
100825d青森・そばめし.jpg

店内に入ったのが12時すぎで,店内が半分程度埋まっていましたが,先客の注文物の提供は済んでおり,すぐに注文が通りました。でも,さすがにメディアで幾度となく紹介された超有名店でして,当方の注文物の調理中に客がどんどん来て,店内で待つ方が出ました。これには,同行者も驚いておりました。

最後に,真夏の暑い太陽しの下でも変わらない「鉄人28号モニュメント」。
外装は耐候性鋼板製,内部は鉄骨構造ですが,表面は日射で熱くならないのでしょうか?

100825e鉄人28号モニュメント.jpg

2010年08月16日

ダシとソースで食べる「神戸たこ焼き」

From NV1
100731_052_三国志なりきり看板.jpg
神戸・新長田の商店街で三国志の設置物を一巡する最後の方,三国志武将バナー「劉備」と三国志なりきり隊立て看板「黄蓋です。


最近,メディアでも紹介されている『神戸たこ焼き』のことが書かれています。
 > 「たこ焼き」を「ダシ」と「ソース」で食べるのが長田流。
 > 明石焼きではない、ふつうのたこ焼きを丼にいれて、
 > ダシをかけて、その上からソースをかける!
 > これが、美味い!。ぜひ、お試しを。

100731_053_たこ焼き説明.jpg

そこで,近くの「アスタくにづか3番館」地下1階のたこ焼き店へ…。


注文してから焼き上げるので,しばらく待つこと……。
おわん型の器にたこ焼きが入っており,ダシ汁が添えられています。

100731_022_たこ焼きとダシ.jpg


店の人に聞いた食べ方は,上述の立て看板と同じ。ダシをかけて,ソースをかける
100731_023_神戸たこ焼き.jpg

生地は,玉子焼き(明石焼き)とソースをかけるたこ焼きとの中間くらいで,丸見がありながらも,程よい柔らかさです。
神戸市の中でも,長田区や兵庫区周辺の店舗で提供されることが多く,他の区ではほとんど見られないそうです。

長田では「そばめし」や「ぼっかけ」だけでなく,たこ焼きでも独特の食べ方があるのは,「粉もん」のまちだけに違うな!と感じさせられます。
新長田は「こなもんのまち」として,「鉄板こなもんMAP」があるほど,お好み焼店が集積しており,例年秋頃にそばめし大食い選手権をメインとする「鉄板こなもん祭」が開催されています。


(参考)
 神戸・新長田濃厚コテコテニュース 鉄板こなもんマップ(2009年3月現在)
  http://www.kobe-nagata-tmo.com/09/special/konamonmap.html
 
 神戸新聞 長田で鉄板こなもん祭 そばめし大食い選手権も 2009年09月28日
  http://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/0002393845.shtml
 長田区役所 神戸・ながた まちの情報館 食の祭典【第5回神戸新長田鉄板こなもん祭】
  http://i-town-nagata.com/matsuri/fall2009-1.html

※2010年08月24日追記
 第6回神戸・新長田こなもん祭 2010年09月26日(日)に開催
 そばめし大食い選手権(予選は早食い) 出場者募集
  http://www.kobe-nagata-tmo.com/09/event/event.html

2009年11月10日

そばめしの起源!

以前紹介した
或る50歳代男性(実は私の上司)が語ってくれた
にくてんにまつわる想い出……   

>姫路市飾磨に住んでいた昭和35〜36年頃の思い出。
 
>にくてんには、こんにゃく、ニンジン、ジャガイモなどの角切りが入っていた。
>肉は入っていないことが多かった。入っているとしたらすじ肉だった。
 
>値段はだいたい1枚、10円ぐらい。 
>駄菓子屋併設の小さな鉄板の周りにイスが6個ほど置いてあって、
>店のおばちゃんが作ってくれた。
>子ども達がおやつに食べに行ったり、
>大人も冷や飯を持って行って焼き飯を作ってもらって、
>持って帰ってにくてんと一緒に食べたりした。 

……とのこと。 


このなかで
「大人も冷や飯を持って行って焼き飯を作ってもらって、
持って帰って」いた、
というのは貴重な証言です。

 

と言いますのも、われらが兵庫県のご当地グルメ「そばめし」も、

長田で昭和30年頃にケミカルシューズ工場で働いていた女性が

昼食用のご飯をお好み焼き屋に持ち込んで温め直してもらう時、

焼きそばを一緒にまぜてもらったことが起源、
とする説が有力と言われているからです。

 

にくてんにまつわる想い出と併せて考えると、

「そばめし」のタネらしきものは相当広範囲にあったらしい。


それがなぜ、長田ではご当地グルメと見なされるほど
普及したのか?


奥深いですね。

 

こういった貴重な証言を収集することも
ご当地グルメのPRには重要なことですね。

  

参考文献

足利亮太朗「神戸市長田区/「そばめし」が生まれたまち」(関満博他編『「B級グルメ」の地域ブランド戦略』新評論、2008所収)